久しぶりに美鶴と二人っきりの放課後TIME。喜ばずにいられない聡。
せっかくだからと自宅まで強引にお供する彼の前で、美鶴が男に襲われる。
聡の蹴りで呆気なく退散する相手だが、いったい何者?
一方、父親の秘書を務めるメリエムの登場で、駅舎へ行けなかった瑠駆真。
翌日行くと、駅舎には美鶴一人。当然だ。聡は突然バスケットボール部へ仮入部してしまったのだから。
以前から勧誘を受けていた聡。入るつもりはないと言っていた彼の突然の行動に、疑問を持つ美鶴。
だが筋金入りの捻くれ者が、本人に直接聞けるワケもない。
私には関係ない。
そう言い聞かせて無視を決めこむ美鶴。
そんな彼女に接触を試みてきたのが、黒人美女のメリエム。なんと彼女は、美鶴を調べにアメリカから来たのだと言う。
幼い頃に虐めを受け、卑屈な毎日を送っていた瑠駆真。アメリカへ行っても生活に馴染めず、他人を拒絶し殻に閉じこもり、日本に戻ってしまった彼。そんな彼が好きになった女性とは、いったいどのような人物なのか。親代わりとして心配しての行動だった。
だが瑠駆真は、そんなメリエムに激昂する。
母と自分に苦労をかけながら、突然父親を名乗り出てアメリカへ連れ出した父親のミシュアル。瑠駆真は彼に、強い不信感を抱いている。
自分に必要なのは、美鶴だけだ。中学時代、自分を変えようと思わせてくれた美鶴が、今の自分には必要なのだ。
だが美鶴の脳裏に浮かぶには、バスケ部に入部してしまった聡の存在。
どうして自分を見てくれないのだ?
苛立ちから美鶴を抱きしめたところに現れた聡。
一触即発かと思いきや、聡はバスケ部員の蔦康煕に呼び出されて学校へ。
実は聡、美鶴をエサに蔦という男子生徒に脅されていたのだ。美鶴を襲ったのも、この少年。
蔦の彼女・ツバサの乱入でなんとか事を収めたものの、自分の不甲斐なさに落ち込む聡と、存在をアピールしきれず苛立つ瑠駆真。
さらに美鶴は、英語の成績を落としてしまって……
なにやら捩じくれてしまいそうな三人の関係は、夏休みという存在にどのような影響を受けるのでしょうか?
暑い夏が始まります。
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